抹茶の奥深い世界:千年の歴史をめぐる旅

投稿日:2025/08/21

抹茶の奥深い世界:千年の歴史をめぐる旅

抹茶と聞くと、お茶屋さんや和菓子屋さんを思い浮かべるかもしれません。あの鮮やかな緑色と、少し苦いけどおいしい特別な味が、たくさんの人をひきつけています。でも、この一杯の抹茶には、実は1000年以上の長い歴史と、たくさんの工夫が隠されているんです。

抹茶は「お薬」だった?:歴史の始まり

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抹茶が日本にやってきたのは、今から約800年前の鎌倉時代。お坊さんの栄西(えいさい)さんが、中国から持ち帰りました。当時の抹茶は、今のような「楽しむ飲み物」ではなく、「眠気覚ましや体の調子を整える薬」として使われていました。栄西さんは「茶は養生の仙薬なり(お茶は体に良い最高の薬だ)」という本を書いて、その良さをみんなに伝えたそうです。

その後、武士の間でも広まり、集中力を高めるための大切な飲み物になりました。そして、室町時代になると、お金持ちの武士たちが、中国から来た高価な道具を並べて、豪華なお茶会を開くようになります。

「わび・さび」の心:お茶を静かな芸術にした千利休

この豪華な流れをガラリと変えたのが、千利休(せんのりきゅう)という人物です。利休は、禅の教え(心を落ち着かせるための考え方)を取り入れて、「わび・さび」という考え方をもとに、お茶の飲み方を完成させました。

「わび・さび」とは、シンプルで質素なものの中に美しさを見つける、日本の特別な考え方です。利休は、豪華な道具や部屋をやめて、素朴な茶室で静かにお茶を点てることを大切にしました。一杯の抹茶をみんなで静かに味わうことで、お互いを思いやる気持ちや、自分自身と向き合う心を育んだのです。

なぜ抹茶は特別な色と味なの?:奇跡の作り方

抹茶のあの独特の色や味は、特別な作り方によって生まれます。煎茶やほうじ茶とは全く違う、手間暇のかかる方法で作られているんです。

  1. 日光をよけて育てる:抹茶の原料は碾茶(てんちゃ)というお茶の葉です。新芽が出る頃、茶畑全体を黒い布で覆って、日光が当たらないようにします。これを被覆栽培(ひふくさいばい)と呼びます。

  2. 旨みがアップ、渋みがダウン:日光を避けて育つと、茶葉は光合成をしようと頑張ります。この時に、おいしさのもとになる「テアニン」という成分がたくさん作られます。同時に、渋さのもとになる「カテキン」という成分はあまり作られません。だから、抹茶はまろやかな旨みと甘みが強くなるのです。色も鮮やかな緑色を保てます。

  3. 石臼で粉にする:摘んだお茶の葉は、蒸して乾燥させます。そして、茎や葉脈(葉っぱの筋)を丁寧に取り除き、葉の部分だけにします。最後に、石臼(いしうす)という道具で、ゆっくりと時間をかけて粉にします。石臼でゆっくり挽くことで、熱がこもらず、キメの細かいふわふわの粉になるんです。

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抹茶の種類と選び方

抹茶には、大きく分けて2つの種類があります。

·       薄茶(うすちゃ):お湯を多めに使い、泡立てて点てる抹茶です。サラッとしていて、抹茶の苦みと旨みのバランスが良いので、普段楽しむ抹茶や、お菓子作りに向いています。

·       濃茶(こいちゃ):お湯を少なくして、とろっとした状態に練って点てる抹茶です。泡は立てません。抹茶の旨みがギュッと濃縮されていて、最も格式高い場面で使われます。質の良い抹茶でないと、濃茶にはできません。

抹茶の本当のすごさを知りたいなら、ぜひ一度自分で点ててみるのがおすすめです。お茶碗に抹茶とお湯を入れて、茶筅(ちゃせん)という道具でシャカシャカと混ぜると、ふわふわの泡が立ちます。この時間こそが、心を落ち着かせ、自分と向き合うための特別な時間になるはずです。

抹茶の新しい楽しみ方

昔は茶道(お茶の作法)として飲まれていましたが、今はもっと自由に楽しめます。

·       抹茶ラテや抹茶アイス、抹茶ケーキなど、牛乳や砂糖と合わせると、抹茶のほろ苦さが良いアクセントになって、とてもおいしいですよね。

·       最近では、パンや料理に抹茶を使うことも増えています。

オススメの抹茶商品をご紹介

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まとめ

抹茶は、ただの飲み物、食べ物ではなく、日本の長い歴史と、特別な技術、そして美しい心を伝える、奥深い「緑の芸術」なのです。あなたも、ぜひ一杯の抹茶を点てて、その奥深い世界を体験してみませんか?

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